人生実践あるのみ!やってみたもん勝ち

やらない後悔より、やる後悔を

そこのあなた!グラフィックデザイナーを目指す前にこれだけは絶対読んどけ!

こんにちは、山本です。

 

今日は、これからグラフィックデザイナーになりたい人向けに書きます。「グラフィックデザイナーって実際どう?」「残業多いの?」「やっぱり派手な世界?」などなど、なりたい人は想像も膨らむと思いますが、実際はこういった仕事ですよってところを書きますね。いち参考にしていただければ嬉しいです。

 

 

 

カタカナにごまかされる

「どんな仕事をされているんですか?」と聞かれて、「グラフィックデザイナーです。」と答えると、9割の人が「えー!すご〜い」と言ってくれる。が、しかし。その9割の人は、具体的にどんな仕事内容かを理解していない。

 

なぜなら、聞いてきた人の次に出てくる言葉が、

「絵とか上手いんでしょうね。私、絵が全然描けなくて」とかいう。んー、確かに絵が上手い人は、他の仕事している分野と比べたら多いと思うけど、イラストレーターっていう別の仕事もあるからねぇ。グラフィックデザイナーは、絵がそこまで上手くなくてもできますよ。

 

「具体的には何をしているんですか?」が一番多い質問。具体的にはポスターとかチラシとか、パンフレット、名刺、ロゴ。いろいろやっているけど、言ってみたところで「へぇ〜(あー、そういえば、そういうのを作る人も存在するんだ)」な感じじゃないかと推測する。

 

正直、すごく地味な仕事だと思う。グラフィックデザイナーってカタカナぎっしりだけど、作業は後工程だし、納期は前段階がずれ込めば、否応無しにタイトになるし。

 

上にあげたような一般の人から、デザインに対して修正が入った時には、なかなか苦労もする。「なんとなく違う感じがする」系の修正が入り出すと、地獄。エンドレスレインの中をひた走ることになる場合も。

 

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学校に行くのがいいか、独学でもいいか

これについては、私は全然どちらでもいいと思う。結局グラフィックデザイナーはクライアントから仕事をもらって初めてスタートに立てる。どれだけ素敵な美大を出ても、どれだけ専門学校でセンスを褒められても、独学で基礎を学んでも、仕事を仕上げられないとなんにもならない。

 

もし今ここにデザイン事務所があって、新入社員が3人入社したとする。ひとりは美大出身。もうひとりは専門学校出。最後が独学中途。

 

さぁ!クライアントから仕事が来た。とりかかれ〜ってなった時に、産みの苦しみから逃げず、頭から湯気が出そうなくらいコネくり回し、正解のない道をひたすら走って、これだろ!って仕上げても、なぜかダメ出しされ、くっそぉ〜となりながらも最後まで仕上げられる人が、今後もやっていける人。

 

美大出身だろうが、専門学校出だろうが、独学中途だろうが関係ない。そしてグラフィックデザイナーは、数をこなすごとにグラフィックデザイナーになっていく世界だと私は思う。

 

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デザインセンスといいながら、言葉が大事

グラフィックデザイナーになるのに、どれほどセンスがいるか。才能はいかほどあればいいかといえば、センスはないよりあった方がいい、くらい。美的センスでいえば、昔より多様化しているので、受け入れられる幅は広いと思う。

 

このフォントはダサすぎて使えない!と思っていたものが、現在は、ある世界でめちゃくちゃ多用されている、なんてこともあるからね。

 

じゃあ、どんなセンスがないよりあった方がいいかというと、言語力。アウトプット力。もっと砕けていうと、このデザインが正解だと言い切れる力。

 

デザイン好きな学生に多いのは、なぜこのデザインをしたか答えられない人。なぜこの色を選んで、なぜこの配置にしたのか。意図が明確でなく、単に自分が好きだからという理由でデザインされるとキツイ。

 

デザインは相手ありき。相手に与える印象や、訴えかけるものが根底にあってこそ。超個人的自己中センスとは全然真逆にあるのがデザインだと思う。こじつけでもいいからコンセプトは持とう。

 

デザイナーは好き勝手デザインしているように思われがちだけれど、実は計算している。独自の感覚だけでやっていきたい人はアーティストが向いていると思う。感覚だけでグラフィックデザイナーをやると、いつか詰まる。

 

デザインを言葉で説明できるスキルはあった方がいい。

 

 

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グラフィックデザイナーになって良かったこと

私は20年近くグラフィックデザイナーをやっているけれど、なって良かったと思っている。その理由は3つ。

 

ひとつは、俯瞰する力がついたこと。デザイナーは後工程なので、前工程の内容を把握してすべてをこなす。すると次第に、どこの段取りが良くて(悪くて)この結果が出たのかがよくわかる。物事のヌケもれが、結構早い段階からわかるようになった。

 

ふたつめは、スケジュール管理能力。短い納期の仕事をこなすうちに、どういう仕事の仕方が一番効率的かを考えるようになった。「余裕」を持つことの大切さや、やるやらないの取捨選択。優先順位の付け方や時間の大切さがわかったことは大きい。

 

最後は、グラフィックデザイナーは潰しのきかない仕事だと思っていたけれど、意外にもいろんな仕事に応用が効くスキルが身につく。説明する能力だったり、聞く力だったり、相手を理解する能力だったり、いろんなパターンへの許容だったり、受け入れる姿勢だったり。

 

一見、変わった人が多い世界のようだけど、いい意味で常識人が多い。デザインは大衆を理解して、なお高みを目指す仕事だと思うから。

 

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まとめ

お給与とか残業のあるないとかって、すごく大事なことだと思う。お給与は高い方がいいし、残業もない方がいいよね。でも、グラフィックデザイナーでやっていきたいなら、それは自分のやり方次第で獲得するという考え方の転向が必要。

 

デザインが浮かばなけれな仕事は終わらない。デザインがまとまらなければ仕事にならない。ここからここまでやったから終了という作業ではないから。時間内に終わらせたいなら、それができるスキルを自分でつければいい。

 

高いお給与をもらいたいなら、実績をつくってレベルアップすればいい。そのスキルを自分でつければいい。

 

グラフィックデザイナーは資格もいらない。参入するにはすごくいい世界。やって損もないと思う。デザインに正解はないから、そこが楽しくもあり苦しいけど、人生も同じでしょ。