国が管理する通過には終焉の時期がくる by 『ビットコインは「金貨」になる 円崩壊に備える資産防衛策』
こんにちは、山本です。
今日は、石角完爾さん著書の「ビットコインは「金貨」になる 円崩壊に備える資産防衛策」を読んだので紹介します。
ビットコインは「金貨」になる
というタイトルに惹かれて読み始めたのですが、私には始めちょっとお堅くて、「これ積読決定か…」と思われたのですが、後半どんどん引き込まれた感じ。
最後は、「サトシ・ナカモト」の正体に迫る推理小説みたいで面白かったです。
著者の見識の広さっていう軽い言葉で言い表してはいけないほどの、あらゆる角度からの見解・意見が、タイトルの裏付けになっていて読み応えがありました。
<目次>
日本紙幣はガンガン刷られている
経済学で、どんなときも不変な、ただ一つの原理
大量に作られるものは値段が安い
私が円の価値を知りたい時、指標にするのはドルと円の為替レート。
しかし、著書を読んで「じゃあ、今の日本円の1万円で金(ゴールド)はどれくらい買えるか」のグラフを見た時、正直驚愕。
こんなもんしか、買えないの!( ̄▽ ̄;)!!ガーン
現在の日本円の価値を知るには、ドルじゃなくて金と比べての日本円の価値を知る必要がある。
金は埋蔵量も決まっているし、人工では作れない。採掘にもお金がかかるし、高くなるのももっともだ〜。
ではなぜ、こんなにも日本円の価値が下がったのか。
もう、お分かりですね。日本政府が紙幣を大量印刷しているから。(-_-;ウーン
じゃあ、ドルならまだマシ?
残念ながら、ドルもダメ。100ドルで買える金の量も下がっています。
ただ、著書を最後まで読むと、アメリカには(著者の予想が本当ならとんでもない)策があるように見えますが…日本は…(TmT)ウゥゥ・・・。大丈夫か、日本!
過去に本当にあった“お札が紙クズになる”瞬間
1946年、日本政府はそれまでの円札を全部無効にして、新しい新円を発行した。つまり、それまでの円札を持っていた人は、新円に交換してもらわない限りは紙クズ同然となったのだ。
しかも極めて不利な交換比率であったので、実質的には財産を失ったのと同じことになる。
紙幣の価値がどんどん下がるってので思い出すのが、ジンバブエ・ドル。超ハイパーインフレで、2008年には年間インフレ率が2億3100万%(億万%とか、もうよくわからんな)。例えると、
私の大好きなアボカド、1つ 100円で買えていたのが、え? 1つ 231億円に?!
ジンバブエ・ドル、どんだけ価値ないんだよ!
今まで国を支配してきた白人を追い出したのはいいけれど、白人から技術は盗んでなかったので、あら、気づいたら誰も物を作り出せないじゃん!ってなって、失業率95%までになります。
「これじゃアカンわ!」と思った当時の大統領は、お金を印刷して乗り切ろうとしたのです。
でもさ、いくらお金あっても、物がないんじゃ意味なくない? ひとつのアボガドを買うのに、どれだけ札束積んでも買えない!
「お客さん、アボカド1つ 231億円ね。」
政権の発行する通貨、フィアット通貨は政権が強制力を持っているだけに、「今日からこの通過は無効だ」とやられてしまえば、庶民は手も足も出ない。そのことが繰り返されてきたのが、日本の通過制度の歴史なのである。
国の発行する通過って、無理やり国民に「使え!」って押し付けてるのに、国がその価値さえ勝手にコントロールもしちゃうんだよね〜。
紙幣の価値を下げる偽札
だから、「あの国潰そうぜ!」って時の常套手段になるのが、偽札作り。
発行を独占している政府が知らないうちに、あれ、ウチの紙幣、すっごく世の中に出回ってない? これ本物か? あっ! ニセモノじゃん!え?これも?え?これもだ!
な感じ。知らないうちに大量に作られちゃって、価値下げられちゃう。
実際、第二次世界大戦中にナチがやってる。
ナチによるイギリス・ポンドの偽札作りは、世界の近代通貨史上における最大規模の偽札作りであった。
フィアット通貨って、昔っからめっちゃ狙われやすいじゃん!
国が刷りまくって、敵も刷りまくったら、これ終わるわ。しかもジワジワ経済に打撃ってあたりが陰湿で絶妙。
第二次世界大戦中にナチが偽札作りした話は映画にもなっています。(予告編だけ観ても、この映画の深さがわかる。)
フィアット通貨に変わるものが、クリプト・カレンシー
国への信頼って、若い人はどれくらい持っているのかな?
金利をゼロにして大量に通貨をばらまけば、年金基金はどんどん目減りしていく。年金は金利によって価値を保全しているのであるから、価値が下がるのは当然なのだ。
国から押し付けられる、強制されたフィアット・カレンシーではなく、中央機関が存在しないブロックチェーン技術、分散記帳システムのが信用できるって思う人はどれくらいいるかな?
先日紹介した、堀江貴文さんの著書「属さない勇気: まんがでわかる「ウシジマくん×ホリエモン」生き方改革」に書いてあったことと、ちょっと重なるところがあると私は思う。
もう、全てを“個人で管理する時代”なのじゃないかな。
自分以外の大きな組織にグリップされない、させない時代を選ぶ時なのではないかな。
ビットコインの登場は、作った人の思惑は全くわからないけど、その部分を呼び起こすキッカケになったと思う。
国とか国籍とか、どこの所属とかどこに勤務とか、全然関係ない日がくるかも。
サトシ・ナカモトの正体
この本を読んで、日本ってホント遅れていると思った。島国だからなのかな? 国民が持つ好奇心ジャンルの偏りか?
フィンテックの出遅れを取り戻そうとする日本企業のやり方も、若干幼稚に見えてきたり…。
ビットコインの生みの親とされる「サトシ・ナカモト」が日本名ってだけで、「日本人すげー!」とか、なってないよね?
この本を読んで、なぜ、仮想通貨が支持されるのかやビットコインが注目されるのかの背景や、はたまたアメリカのシークレットサービスの存在理由とは?まで知ったら、もう、明日にはビットコイン買いたくなると思う。
エピローグまでがっつり面白い一冊です。