上司と部下の関係悪化は、情報化社会が原因だった!?「YES」のしぐさで関係性を見極める
こんにちは、山本です。
今日もひとつ行動心理学からのコミュニケーションについてまとめますね。
ちなみに、前回ご紹介した「相手の目線」について。まだ試していない方はこちらの記事を参考にしてくださいね。
<目次>
情報化社会はネットのおかげ
高度成長期とバブル。このふたつによって、日本はめまぐるしい時代を過ごすとともに急成長してきましたよね。
バブルが終わった'90年代後半にはパソコンが普及し、インターネットも広がり始めました。(MS-DOSーエムエスドスーて、今の若い人はわかるかな?懐かしい。)
インターネットは私たちに、世界中の情報へ一瞬にしてアクセスできる時代を提供してくれました。知りたい情報や最新の情報をすぐに手に入れられる。今や常識ですけど、これって本当にすごいことですよね!
はじめのうちのインターネットは英語の文献が多かったり、データの種類にも偏りがあったりしましたが、現在はこれでもかってくらいの情報過多。膨大なデータ情報の中からユーザーが選択できるようにもなりました。
世界の企業構造もすっかり様変わりし、今や時価総額ランキング上位はIT企業ばかり。そして、わからないことは「グーグル先生」がすべて教えてくれます。
こんな便利な時代、絶対手放せませんよ。
人との関わりを不要にした
なんでも知っているグーグル先生の登場により、私たちは身近な存在に「聞く」ことをしなくなりました。
だって、ネットの方が情報をもっているから。それに早いし。
例えば、ひと昔前なら、部下が上司に「これはどのように作成すればいいでしょうか」と聞いていたところも、部下は上司に聞く前にネットで調べます。場合によってはそこからテンプレートを入手して、「はい、できあがり」なんてこともできます。
ほかには、上司に聞きつつも、部下が自分でネットで調べて「部長の言っていることは間違っていました。」とか「ネットの方が課長の説明より詳しくて理解できました。」なんて、言い返す材料を集めるためにインターネットを使う場面も増えていますよね。
上司も立場がないですよ。
教えてもらうために相手に気を使う場面や、教えを請うために「首を垂れる」機会は激減。「へっ!あんなヤツにへり下るぐらいなら、グーグル先生の方が100倍良いわい」などと、変にプライドの高い部下ばかり増えたように思います。
さらにいえば、失敗を極端に恐れたり、他者からの批判を恐れる人。またはミスを指摘されたくない人はネットに頼る傾向がありますね。
上司と部下の関係でいえば、どうやったら相手から気持ちよく教えてもらえるか。どうやったら上手く説明できるか。人から聞き出す手段や気持ちよく聞いてもらえるスキルを磨く場面がめっきりないわけです。
普段の助け合いがないわけだから、関係が希薄にもなりますよね。
インターネットがもたらした情報化社会は、コミュニケーションを学ぶ場を奪ってしまったといえます。
自分ひとりで生きていけるは勘違い
グーグル先生がいることで、自分は誰にも頼らず生きていけると勘違いをしている人が多いと思います。
なんでも教えてくれるグーグル先生ですが、すべてが同じパターンにハマるわけではないのが現実。
例えば、上司に頼まれた書類作成でも、作成工程を学ぶことでその後の応用が効きますし、その会社なりの文書作成もあるでしょう。自分が教える立場になった時、上手く説明するには自分の理解度の深さが相手への伝わりやすさになります。
なにより、会社で働いていく上で大事なことは、なんでも知っていることより、人間関係を円滑にできるコミュニケーション能力です。
インターネットの情報ばかりに頼る人は、ネットで知ったことを吟味することなく右から左へ流すような人です。自分の言葉で紡ぎ出すためのボキャブラリーを持っていなかったり、オリジナリティにも欠けます。
個人的な関係、ネットには載っていない自分の人生の大事な場面に遭遇した時や、ネット情報だけでは対応できない場面に遭遇すれば、それこそ脆さを露呈します。
人と関わりを持つことは、面倒臭いことも多いですが、人はひとりでは生きていけません。普段からの人間関係を粗末にするとツケがまわってきますよ〜。
とはいえ、今から積極的にコミュニケーションをとろう!と思ってもなかなかできない人の場合は、相手の話に「うん、うん」と頷くところから始めてみてはいかがでしょう。相手の話を聞くことも、コミュニケーションですからね。
受け入れられている「YES」のしぐさ
コミュニケーションをとっている最中に、「この人わかっているのかな?」や「本当に賛同してくれているのかな?」などと不安になる時ありますよね。
そんな時は、相手の手の動きに注目です。こんなサインがあったら受け入れられている可能性が高いですよ。
顎をさする
男性に多いしぐさですね。ゆったりしたリラックス気分の時に顎を触りやすいようです。満足している、今の状況にOKを出している時にみられるしぐさです。
両手を広げる
会話中に手を隠している場合は緊張や不安があるサインでもあるので、逆に手のひらを見せていたり、両手をひろげて腕の内側を見せるのは同調しているサインです。
障害物をよける
テーブルで向かい合って話している時、相手がまわりの障害物を片付けたり避けたりする場合は、「あなたの話を真剣に聞こう」としているサインです。相談する時に相手がこのしぐさをみせたら、真剣に相談にのってくれようとしてサインですので見逃さないで。
まとめ
こういっている私も、コミュニケーション能力に長けているワケではありません。どちらかというと内向的ですし、緊張もしやすいです。行動心理士の勉強をしたのも、そんな自分を克服したいと思ったから。
しぐさはひとつの目安です。絶対ではないので注意してくださいね。心理ゲームでもないので、「当たった」「ハズレた」に固執しないでください。決めつけもダメですよ。
コミュニケーション能力は、日々育てていくことができます。ただ、ひとりではできません。コミュニケーションをする相手の存在がかかせませんよね。
「コミュニケーション能力を高めたいけど、相手に話しかけるのは迷惑では?」と躊躇しなくてもいいですよ。躊躇したらいつまでも成長しません。失敗も成功のもとです。
それに、コミュニケーションは自分のためだけでなく、相手のスキル向上にも役立ちます。お互いに能力を高め合う機会だと思って、トライしてください。